令和5年3月30日(木)公安委員会定例会
令和5年3月30日(木)に開催した定例会において、佐賀県警察から次の事項について報告・説明があり、これを受けて審議を行いました。
定例会議の冒頭、委員長が、以下の挨拶を行った。
- 長村新本部長を迎えて
長村新本部長を迎えて、最初の公安委員会となります。
県警察に対して信頼と期待を寄せる県民の1人として、長村本部長を中心と する新体制のスタートを大変嬉しく思います。
治安情勢は依然として厳しく、様々な課題がありますが、「安全安心を実感できる佐賀県」の実現を共に目指していきましょう。 - 児童虐待事案への適切な対応について
警察庁の統計によると、令和4年中に全国で警察が虐待の疑いで児童相談所に通告した18歳未満の子供は約11万5,000人にのぼり、過去最多を更新したとのことであり、前回定例会において、県内における通告児童数も過去最高の754人にのぼるとの報告を受けました。
児童虐待は、その性質上犯行が潜在化しやすく、人命に関わる深刻な被害に至る可能性が高いことから、早期の把握及び関係機関と連携した対応が重要と考えます。幼い命が犠牲になることがないように、引き続き対応に万全を期していただくようお願いします。 - 受傷事故防止について
前回定例会において、今春の人事異動に伴い、高速道路交通警察隊に新たに赴任した隊員に対して、各種現場における二次事故の防止や隊員の交通事故及び受傷事故防止を図るための訓練が実施されたとの報告を受けました。
新型コロナウイルス感染者が減少し、人の流れがコロナ禍以前に戻りつつある中、ここ数年減少傾向にあった県内の人身交通事故件数についても増加に転じている状況にあると承知しています。また、伊万里市において、道路工事現場で作業中の警備員らに普通乗用自動車が衝突し、内1人が亡くなられる交通死亡事故も発生したと承知しているところです。
最前線で勤務する警察官の方々にあっては、引き続き各種訓練を通じて受傷事故防止に配意していただくようお願いします。
報告事項
苦情の取扱状況(令和5年1月中)について
警察から、苦情の取扱状況(令和5年1月中)について、受理件数、受理内容等の説明がなされた。
委員より、「今後とも、丁寧な事実確認に基づいて適切な対応をお願いする。」旨の発言があった。
令和5年度佐賀県警察術科・白バイ特別訓練員の指名について
警察から、令和5年度佐賀県警察術科・白バイ特別訓練員の指名について、指名の概要、令和5年度大会日程等の説明がなされた。
委員より、「新年度を迎え、新たな指名を受けるとのことであり、改めて健闘を祈りたいと思う。」旨の発言があった。
委員より、「将来的には、特別訓練員の方々をリーダーとして、県警全体の技術向上に繋がることを期待している。」旨の発言があった。
委員より、「県警としてのレベルアップはもとより、県警の代表としてモチベーションアップに繋げていただくことを期待している。」旨の発言があった。
ワンデー仕事体験(サイバー犯罪捜査)の開催について
警察から、ワンデー仕事体験(サイバー犯罪捜査)の開催について、概要等の説明がなされた。
委員より、「情報工学の知識が豊富な警察職員の採用が今後の課題であることは承知している。採用拡大に向けた活動の推進と共に、専門的知識を有する警察職員の長期的処遇やキャリアパスをどうするかについても今後検討をお願いする。」旨の発言があった。
委員より、「佐賀県は、他県と比較すると情報工学等を専門とする高校や大学の数が少ないため、その分野に秀でた職員の採用は厳しいと思料するが、今回のような取組を通じて優秀な人材の採用に繋がることを期待している。」旨の発言があった。
委員より、「本件は初めての試みとのことであり、サイバー関連に秀でた人材の確保はもちろん、警察業務の多様性を紹介して多くの人に興味を持ってもらうという意味でも大変意義のある取組と思う。今後も継続した取組をお願いする。」旨の発言があった。
未成年者誘拐事件被疑者の検挙について
警察から、未成年者誘拐事件被疑者の検挙について、事案の概要、捜査の経緯等の説明がなされた。
委員より、「未成年者の被害を防ぐため、ネットリテラシー教育の更なる推進や学校等関係機関との連携は非常に重要と感じた。引き続き適切な対応をお願いする。」旨の発言があった。
新入学児童・園児を守る交通安全旬間の実施について
警察から、新入学児童・園児を守る交通安全旬間の実施について、趣旨、旬間の重点等の説明がなされた。
委員より、「交通安全に向けた取組は地道な取組が必要で、効果が見えづらいところもあるが、引き続き頑張って頂きたい。」旨の発言があった。
委員より、「『新入学児童・園児を守る』というスローガンは、地域住民の一体感や連携にも繋がる非常に良いスローガンと感じた。このスローガンとともに、子供達はもとより新社会人等を含めて社会全体で交通安全の意識が高まることを期待している。」旨の発言があった。
委員より、「今年は、5月に全国一斉の春の交通安全県民運動が実施されるとのことであり、これまでの取組を含めて相乗効果が繋がることを期待している。」旨の発言があった。
自転車の安全利用に向けた広報啓発キャンペーンの実施結果について
警察から、自転車の安全利用に向けた広報啓発キャンペーンの実施結果について説明がなされた。
委員より、「自転車のヘルメット着用は努力義務のため、着用の浸透を図るには時間がかかると思うが、着用する事が『かっこいい』と思えるような取組が効果的ではないかと思う。地道な取組になると思うが、浸透することを期待している。」旨の発言があった。
委員より、「ヘルメットの着用は命に関わる事であり、多くの人に浸透させるためにも『ヘルメットを着用している方がかっこいい』という雰囲気が醸成されるような効果的な広報等が展開されることを期待している。」旨の発言があった。
委員より、「本件は、粘り強く、地道な取組が重要と思うので引き続きよろしくお願いする。」旨の発言があった。
その他
警察職員の特別派遣について
警察から、警察職員の特別派遣について説明がなされ、審議の上、決裁した。
刑法犯の認知状況(令和5年2月末)について
警察から、刑法犯の認知状況(令和5年2月末)について説明がなされた。
ストーカー規制法に基づく警告等の実施結果(令和5年2月中)について
警察から、ストーカー規制法に基づく警告等の実施結果(令和5年2月中)について、事案の概要、実施状況等の説明がなされた。
銃砲刀剣類所持等取締法違反事件被疑者の検挙について
警察から、銃砲刀剣類所持等取締法違反事件被疑者の検挙について、事案の概要、捜査の経緯等の説明がなされた。
公安委員会宛て苦情の受理について
警察から、公安委員会宛て苦情の受理について、事案の概要等の説明がなされ、審議の上、決裁した。